気まぐれすとーりーず
1投稿者:名捨て人@御昼です  投稿日:2003/05/01(木)12:01:46
頭の中に沸きあがってくる話をとり止めなく綴ります。
長編なのかエッセーなのかエロいのか…心の赴くままに!
登場人物、団体名は実在のものとは何ら関係ない・・・・・・と思う。
72投稿者:再会66  投稿日:2007/11/12(月)21:40:07
額の広い、ちょっぴりおなかの出た男の人だったが。

「え?、ああッ! は、橋本先輩?!」

僕はわざと大袈裟にしてるんじゃないかと、思われてしまう位
本当に驚いてしまった。
学生時代は、下級生の女子部員の人気ナンバーワンだった先輩。
美声の持ち主であることはもちろんだが、爽やかな風貌と
引き締まった体は同性の僕からみても憧れたものだった。
それが、髪の薄い太った中年へと変貌しつつある途上に……

「橋本先輩、えらい変わらはったってゆーか…えーと」
なんとか当たり障りのない言葉を選ぼうとしたら
「結婚したらなぁ、こうなってしまうんだよ。ハハハハ」
先輩は笑いながら自分のお腹をさすって見せた。

「幸せ太り、ってやつですよね。いいですやん、幸せそうで」
頭の事は触れず、体型のことのみに話題を振った。
「そのうち、俺も市島みたいな体型になるかもな……
 あいつも今日来てるで」
73投稿者:再会67  投稿日:2007/11/12(月)21:53:46
橋本先輩と手短に近況報告をした後、会場に入って
先に来ているという市島を探そうと思った。

会場はバイキング形式で、回りにテーブルが並べてあった。
幾つかのテーブルでは僕の知らない、かなり上の年代と思われる
先輩方が、すでにグループになって昔話に花を咲かせていた。
自分の年代に近い先輩、後輩そして同期は何人来るのか。
ちょっと不安になったとき。

「杉やん、こっちこっち」

隅っこの方のテーブルの傍に、椅子に腰掛けた体格の良い男が
こっちにむかって手招きしていた。
「市島、やっぱり来たんやな」
「いや、来るつもりなかったケドな、ヒマっちゅーか時間できたし」
笑いながらそう言うと、ポケットからタバコを出して火をつけた。
「……あいかわらず、セブンスターか」
そう市島に言うと
「軽いのに替えようとしたけど、やっぱりこれに戻るわ」
目を細めて美味そうにタバコを吹かした。
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